若手社員の「辞めたい」は上司に言えない — 離職防止に効く“第三者面談”という選択肢—

目次

若手の「沈黙」の裏にある“離職のサイン”を見逃していませんか?

どの企業でも共通の悩みといえば、「せっかく採用した若手社員が早期に離職してしまうこと」。
採用に多額のコストをかけても、数ヶ月〜1年ほどでの離職が続けば、組織の生産性や士気、そして将来のリーダー育成にも大きなダメージを与えます。
厚生労働省の調査では、大卒社員の約3割が3年以内に離職していることが明らかになっています。
さらに、社員数300名未満の中小企業においては、3年以内の離職率が40%を超えるケースも少なくありません。
これだけ離職が多い現実の中で、重要なのは「なぜ辞めたのか」ではなく、辞める前に何ができたかを考えることです。

離職の主な原因は、実は「対人関係」と「承認不足」

多くの企業が「評価制度の見直し」や「キャリアパスの明示」などを通じて、離職防止に取り組んでいます。
しかし、民間調査の結果からは、もっとシンプルで根本的な理由が見えてきます。

🔹 若手社員の離職理由(複数回答/エン・ジャパン調査)

離職理由                     回答割合

人間関係がうまくいかない             57%
評価・待遇に不満がある      49%
キャリアの将来像が見えない          43%
仕事内容が合わない              41%
自分の意見が聞いてもらえない      36%

特に注目すべきは、「人間関係」や「自分の声が届かないこと」に関する項目です。
この背景には、日常の中で社員が本音を話す機会がほとんどないことがあります。

やはり、本当の退職理由は、なかなか聞けていなかった

更に興味深いデータがあります。
会社に伝えた退職理由」と「本当の退職理由」は違うことも多いということ。
容易に想像つくことですが、ホンネに迫って思いを聞いていくことの重要性が示されていると言えます。
そこで、部外者による中立的なヒアリングが効果があります。
部外者には、直接会社に言えないことを存分に吐き出してもらえる可能性があるということです。

【図5】会社に伝えた退職理由、本当の退職理由(上位10位) (エン・ジャパン)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38267.html

1on1で“本音”は引き出せているのか?

最近では、1on1ミーティングを導入する企業が増えてきました。
マネージャーが部下と定期的に会話し、信頼関係を築こうとする取り組みは素晴らしいことです。
しかし、現場の若手社員の声を拾ってみると、以下のような悩みが聞こえてきます。

    「評価者である上司には、本音を話しにくい」
    「どこまで話していいか、逆に気を使ってしまう」
    「1on1はあるけれど、業務の話ばかりで気持ちは置き去り」

上司との1on1は、あくまでも「業務遂行のための面談」になりがちで、社員の内面や葛藤、将来への不安をしっかり受け止める場にはなっていないことが多いのです。

第三者面談という選択肢 — 『ホンネの対話®』とは?

そこで私たちは、上司でも人事でもない「第三者」による面談を通じて、
社員の“本音”に耳を傾け、離職の予兆を見逃さないためのサービス『ホンネの対話®』を提供しています。

当然、この手法は、面談を通じて得た社員の思いや情報を経営に反映させるためのもので、離職防止のみならず社風の改善と言った根本的な環境の改善に寄与します。
社員のエンゲージメントを向上するための施策に直結し、結果として離職防止にとっても大きな効果を得ることができます。

対面面談を基本とし、オンラインも併用する形での実施

「ホンネの対話®」では、面談の基本方針として対面での実施を重視しています。
対面面談は、相談者の表情や声のトーン、姿勢などの非言語的な情報を直接感じ取ることができ、信頼関係の構築や本音の引き出しに非常に効果的です。

・沈黙を共有できる空気感があり、デリケートな話題も焦らず話ができる。
・面談という「特別な時間・場」により内省が深まる。
・「ちゃんと見てもらえている」という感覚が生まれ、孤立感を解消できる。
・言葉にしたことで「あ、自分ってこう思っていたんだ」とジコリキアが深まる。
 こういった対面ならではの、深みと安心感はオンラインでは得がたいポイントだと思います。

しかしながら、地理的な制約や時間的な都合により対面での面談が難しい場合もあります。
そのため、オンライン面談も柔軟に取り入れています。
オンライン面談は、遠隔地にいる社員や多忙なスケジュールの中でも対応可能でありメリットも多くあります。
このように、「ホンネの対話®」では、対面面談を基本としつつも、オンライン面談を併用することで、より多くの社員の声に耳を傾け、本音を幅広く収集していきます。

「辞めない理由」にこそ、組織を強くするヒントがある

ここで、ひとつ問いかけをさせてください。
辞めた理由より「辞めない理由」を集めませんか?
「辞めたいと思ったことがある」という若手は、少なくありません。
しかし、その後も会社に残って働き続けている社員が多くいるのが事実です。

彼ら彼女らがなぜ踏みとどまったのか。
その背後には、「信頼できる上司との関係」「小さな成功体験」「誰かに話を聴いてもらえた経験」など、
組織が誇るべき要素が隠れている可能性があります。
普段、あまり大きく取り上げてこなかった「当たり前」が実はその会社の魅力であったりします。
組織風土ですね。これがしっくりはまっていると離職したいとは思わないものです。
この組織風土とのマッチングが実は大変大きな要素で、離職を語る場合には欠かせないものだと感じています。

『ホンネの対話®』では、離職リスクの兆候だけでなく
「残った社員たちが、なぜ残る決断をしたのか」というポジティブな動機に耳を傾けます。
企業にとって、「辞めなかった理由」は次の離職を防ぐ最大のヒントです。
本音に寄り添う対話を通して、その理由を明らかにし、組織の強みとして捉えていきたいと考えます。

離職を防ぐことは、成長機会を守ること

企業にとって、社員が離職するということは、単に「穴があく」だけではありません。
そこまでに投じた時間・教育コスト・ノウハウが失われ、さらに残された社員の士気にも影響を与えます。
一方で、「辞めようと思ったけれど、やっぱりもう少し続けてみよう」と踏みとどまった社員は、
そこから大きく成長する可能性を持っています。
その分岐点を見極めるのが、『ホンネの対話®』の役割です。
ホンネの声をどう活かしていくかが鍵になります。

実施体制

    面談は有資格者(国家資格キャリアコンサルタント)が担当します。
    特に、全国各地の 2級キャリアコンサルティング技能士 登録者 20名が対応します。
 企業のカルチャーや状況に合わせて、最適なコンサルタントが対話をリードします。

    ・面談時間は1名あたり約60分、丁寧に聴き取りします。
 ・「四半期に一度」「年2回」などの定期導入をご提案いたします
    ・信頼関係を築いた上で、本人の気持ちや悩み、意欲、離職意向などを言語化し、面談内容は守秘義務のもとに厳密に管理します。
    ・面談後は企業側へ、個人が特定されない形式で傾向や気づきをレポートします。
 ・面談結果を通じた改善策のご提案や実施のサポートまで、ご一緒に組織改善に取り組ませていただきます。

メリットのまとめ

  • 上司でも人事でもない「第三者である、聴く専門家」が対話するから、素直に話が弾みます。
  • キャリアの視点とメンタルケアの視点の両面から確認します。
  • 企業にとっても「気づけていなかった本音」が見えてきます。

事例紹介(中小商社の例)

ある中小商社では、新卒1年目の社員が何となく元気がない様子だったため、『ホンネの対話®』を実施しました。
面談の結果、本人は「上司からの言葉を真剣に捉えすぎていて、一人で抱え込んでしまいどうにも動けなくなっていた」また「よく寝れないでいる」と本音を吐露。
面談をきっかけに上司と連携し、抱え込まずに何でも相談していいのだということを本人に伝えると共に、過去に上司から話していた内容についても、意図を正確に伝え直し、修正補正した。
数ヶ月後には「仕事が忙しくなって、悩んでいる場合では無い」と、明るさを取り戻すに至りました。

最後に — 本音と出会える職場へ

社員の離職には、必ず「理由」があります。
しかしその理由は、退職届を出す前には語られることがほとんどありません。
『ホンネの対話®』は、社員の声なき本音を聴き取り、
企業と社員の間に新たな信頼と理解の架け橋を築くサービスです。
辞めた理由ではなく、「辞めなかった理由」を見つけ出します。
それこそが、前向きな組織開発につながる、人材定着戦略ではないでしょうか。

サービス導入のご案内

現在、『ホンネの対話®』は以下のような形で導入いただけます。

▽ 初回トライアルプラン
    対象者:入社半年〜3年程度の若手社員
    面談形式:対面
    面談時間:1名あたり60分程度
    レポート:企業向けに面談後レポートを提出(傾向分析・気づき・改善示唆)
    費用:3名まで無料(トライアル期間中)

サービスに関するお問い合わせ・ご相談は、下記フォームよりお気軽にどうぞ

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